版画
2012年06月06日 11:44
多才な画家は複数の描画技法をそれぞれ探求しながら制作していることも少なくない。中にはオールマイティという感じでそつなくこなす画家もいるとは思う。
しかし、画家の表現したいイメージに最も適した技法に絞って制作している専門の画家、例えば、油彩画家、水彩画家、顔彩(日本画家?)、木版画家、銅版画家、などなどにとって、想像するに描画技法は画家の命ともいえるのではないか?
簡単な言い方をして大変恐縮だが、油彩や水彩にしても、言葉でいうと単純に聞こえるだけで、実際はそこからその画家独自の描画技法をあみ出していると思う。それは他人にはその作品を実際に観ないと感じられない領域だと思う。
描画技法は何だってよい、構わないという画家、画商、鑑賞者は、どんな立場(描く、売る、観る、買うなど)で、どういう意味合いで言っているのだろう。
少なくとも売る立場の画家、画商が、買う側に説明の必要はないという意味で、描画技法はどうでも構わないと言っているとしたら、その姿勢を疑う。
作品価格も若い頃に比べて高くなっていることは、一般によくあることだろう。
版画は、ほぼ同じ作品が複数枚が摺られて存在しているから、若い頃の作品が売れ残っていたりする。また若い頃の油彩など、一度、売れたのが出戻ってきたり、他から仕入れたりした作品が画商の元にあったりする。それを再度、販売する場合、保存状態が良ければ、現在の上がった価格に準じて値を上げて、或いは、仕入れ値に利益を上乗せして販売することはよくあることだと思う。
同じ作家の版画、或いは同サイズの同程度の内容の油彩などの所有者にとっては、市場価値が上がったと嬉しく想うのはよくある人情だろう。
しかし、所有者が作品をその値段で売ろうとしても、そう簡単に売れるとは限らない、というより、売れることはまず難しいと思う。
保存状態がよくて、引取ってくれる画商がいたとしても、その時の販売価格ではなく、仕入れ値になるから。
それに所有者が手放すということは、人気がない指標にもなり、作品価格の値下げ要因にも作用するから。
では、新規にその絵を買う側にとっては、高い買い物になるのだから、惚れた弱みもあるだろうし、必ずしも嬉しい話なのだろうか?いざ本当に作品を購入する時、その人にとっては価格は大きなウェートを持つけれど、買う動機によってその意味合いも変わってくることだろう。買った後で値が下がるリスクもありうるから。
買わない人、或いは、買えない人にとって、その作品の内容よりも、もし価格に興味や関心があるなら、現在の値段を鵜呑みにせず、冷静に作品内容との兼ね合い、その妥当性、上がってきた経緯などの情報を加味して考えた方がよい。
たとえ話を思いついた。
二十年前に10万円で買った版画と全く同じ版画が50万円で売られていたけれど、ある画商が30万円で引取ってくれるというので、譲ったら、それを50万円で買った人がいた。
としたら、譲った人(30-10)も、画商(50-30)も、20万円の現金が増えた。
譲った人と画商にとっては、その版画より現金20万円の方が価値があったと理解すれば、言い換えると、その二人にとっては、価格50万円のその版画を20万円でも買わないということ。
ということは、その三者にとって、その版画の市場価値は、平均すると30万円未満=(20+20+50)÷3になる。かな?
ひるがえって、半額になったら、二十年前は欲しかった版画が10万円もして買えなかったけれど、今、同じ版画が5万円で売られていれば、掘出し物を見つけたと思って、買うかもしれない。
或いは、10万円の版画を買って持っていた人にとっては、半額はがっかりするかも知れないが、その版画が好きなら、これは安いと思って、もう一枚買ってしまうかも知れないということ。
2011年12月05日 12:44
ある程度、名の知れた、あるいは知れ渡った絵描きさんが、版画家でもないのに、リトグラフなどの版画を売り出すのは、知名度を背景に売り絵の量産体制に入ったということ。
景気のよかった頃は、肉筆画は知名度が上がるにつれて高価になっても売れていたが、不景気になれば売れ止まる。消費者の手の届きやすい価格にするために小品にして数多く描き続けた。でも、もう歳もとったし、そんなの描く動機も根気も続かない。
愛好家の需要と言うより画商の要求だろう。そういう版画は、画家の知名度を利用した画商の儲けを当て込んだ割高な売り絵同然。そんなのに知名度だけで手を出す人は、作者の肉筆画も見たこともなく、版画家の版画も知らない素人くらいだろう。小金持ちの素人は御用心!
2011年08月05日 04:44
画家林千絵様から演劇のご案内を頂きました
ので、皆さまにもご紹介させていただきますと
ともにこの場をお借りして御礼申し上げます。
ご案内まことにありがとうございました!♪
演劇企画体 ツツガムシ
第4回公演 「automata」 (オートマタ)
2011.8.10 wen.~8.21 sun.
出演者
高川裕也 宴堂裕子 蓉崇 小飯塚貴世江 小高仁
松下恵 野々山貴之 乙倉遥 田中壮太郎 本多新也
チケット全席自由 前売3,500円 生3,000円 当日3,800円
前売チケットのお申し込み TEL.090-3045-7299
SPACE 雑遊
東京都新宿区新宿3-8-8新宿O・TビルB1F
地下鉄 都営新宿線 新宿三丁目駅C5出口目の前
JR新宿駅 東口より徒歩10分
TEL.090-8846-5379
2010年01月03日 12:44
2009年12月10日 10:44
画家 松本 潮里さまからグループ展のご案内をいただきました。
いつもありがとうございます!
この場をお借りして御礼申し上げますとともに
みなさまにもご紹介させていただきます♪
美の敬称。飛翔百年へ。
高島屋美術部創設百年記念
TAKASHIMAYA CENTENNALE
次のステージへ
絵画・版画・写真 >>> 新世代
美の予感 2010
- 新たなる平面のカオスへ -
40歳以下世代の平面作家によるグループ展。
日本画、洋画、版画、写真の各分野から26名の作家の出品。
出品作家 (50音順・敬称略)
秋山 泉、荒木 亨子、石井 鈴、今井 麗、入江 明日香、岩田 壮平、
上垣 真也、大谷 有花、大沼 蘭、岡本 啓、奥谷 太一、奥村 美佳、
菅野 秋恵、絹谷 香菜子、齋藤 ゆりあ、宍野 寛、篠塚 聖哉、
進藤 万里子、田島 周吾、田嶋 徹、松本 潮里、水野 暁、
向山 裕、元田 久治、山口 英紀、王 培
東京展:2009年12月16日(水)~12月22日(火)
高島屋東京店六階美術画廊
tel.03-3211-4111(代表)
大阪展:2010年1月6日(水)~1月12日(火)
高島屋大阪店六階美術画廊
tel.06-6631-1101(代表)
京都展:2010年1月20日(水)~1月26日(火)
高島屋京都店六階美術画廊
tel.075-2211-8811(代表)
横浜展:2010年2月3日(水)~2月9日(火)
高島屋横浜店七階美術画廊
tel.045-311-5111(代表)
名古屋展:2010年2月17日(水)~2月23日(火)
ジェイアール名古屋高島屋十階美術画廊
tel.052-566-1101(代表)
新宿展:2010年3月10日(水)~3月16日(火)
高島屋新宿店十階美術画廊
tel.03-5361-1111(代表)
※最終日は各会場とも 16:00 閉場